まさに断崖絶壁、この言葉以外は出てこない程の断崖絶壁に建立された石室神社(いろうじんじゃ)。参拝者は石廊崎漁港から徒歩で15〜20分程行くと辿り着きます。最初の3〜4分はずっと上り坂で、後も微妙な勾配がありそこそこ疲れますが、辿り着けば歩いた甲斐のある景色で相殺です。むしろお釣りが来ます。石室神社の他に、岬の突端には熊野神社もあります。
由緒:祭地は相模灘と遠洲灘の中間に位し東風西風共に筆舌に絶し又陰れし岩礁多く黒潮近くを走ると云ふ難所で在る 或る期藩洲濱田港所属の塩運搬の千石船が此の岬に差掛りし時折悪く黒雲海面をはい雨は篠を突き波浪は峰渓をなす船は最早転覆有るのみと見られ船主船子共になす技もなく一心に見えぬ対岸の石廊権現に向いて無事江戸に着く事が出来得るならば帆船の命で在る帆柱を奉納すると誓願を込めるとさしも荒狂った波もやがて凪いで無事江戸に着く事が出来、荷揚げを済し巨富を得て帰途に付く航海日和に恵まれ往路の出来事も忘れ此の岬の沖を過ぎ様とした だが不思議な事に満帆に追風をはらみ全櫓充分に水をかくも船は一向に進まず坐礁した如くにてやがて次第に風雨強く凶暴なる暴風雨と急変し船子等の不安は往路の期に増して激しく船主は往路の期の願事に思いを致し木の葉の如く震る船上にて斧を以て、帆柱を切倒し海に投じ石廊権現に奉納された すると不思議な事に帆柱は荒れ狂う大波の波頭に乗って幾十丈の高き社殿の御前に供えた如く打上けしと同時に波も静まり船は櫓を以て走り去りしと伝えられて居り 今直當社殿の基礎となりて此の建築物を支えて居り當社の御神威の高きと共に此の神技を伊豆の七不思議の代表的な神話として廣く風光明美さと共に日本全国に知られて居る ※由来より転載
祭神:物忌奈之命(ものいみなのみこと)
例祭日:
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