我が子をたくましく育てる為に谷底に突き落とす獅子という言い伝えにあやかる『子育て獅子』があったり、御子守神社(鬼子母神)の末社があったりする箭幹八幡宮。
由緒:康平五年、源義家安倍氏を討ち、奥州より帰る途中、木曽に宿り、病にかかって毎夜悪鬼に責められる夢に見た、当社に祈願せしめられたところ、夢に神翁現れ、悪鬼を射倒すと見て病急ち快癒した、ここに於て本宮末社に至るまで尽く再興して神思に報いたと言い、この時屋根に羽矢を挿入し、又境内に矢竹繁茂ぜるを以て、箭幹八幡宮と名づけこの地を矢部と称したと伝う。
保元平治の乱に破れた源義賢は大蔵の館に拠り、これを迎撃した源義平は木曽仲三兼任、渋谷金王丸、鎌田正清等を率いて図師原付に於て会戦した。勝敗容易に決せず両軍乱戦死闘、義平の軍危うしと見えた時、突如老翁と童子が現れ、八幡宮の化身ならんと、神意を恐れ遂に社前に和睦を誓った。この時甲冑の根を埋めた所を根岸と名づけた。後小山田有重所領十七郷の総鎮守として尊信篤く、社地建造物の寄進も多く社参の道に今も鳥居坂の地名が残っている。
寛文五年、代官高木伊勢守大鐘を鋳て鐘楼に掛、後、代官簗田隠岐守亦社殿を再建して、領民と共に盛大な祭儀を挙行した。
明治に至り宮号は廃止されたが、戦後再び古名を復した。
祭神の神徳広大、学問、産業、災厄防除の守護神として広く尊信されている。
祭神:応神天皇(おうじんてんのう)、配祀・神功皇后(じんぐうこうごう)
例祭日:九月十五日
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